八百長相撲の怪・今こそ抜本改革を!!
数年ぶりに大相撲の広島場所が開かれた。
日本相撲協会は平和公園の原爆慰霊碑前で原爆犠牲者の為に“慰霊の土俵入り”を希望していたようだが、市民感情を考えて結果的には実現できなかった。
今の相撲界を考えるとやむを得ない結果だろう。
学校から集団で初めて相撲観戦した孫の大地は流石に初めて生で見る力士に驚き感激したようだ。
子どもたちの間では朝青龍が一番人気のようだが残念ながら怪我の治療で帰国中のため姿が見られなかったのを残念がっていたが「八百長事件」など全く知らないようだった。
所が最近のテレビも新聞も相撲の八百長を巡る記事が目立っている。週刊現代の八百長記事を日本相撲協会が名誉棄損などで訴え、北の湖前理事長が証言台に立った。
「八百長も無気力相撲もない」と全面否定したすぐ後に17年前に出羽の海理事(元横綱佐田の山)が「故意に無気力相撲が一部の不心得者によって行われることは許されない」と発言したテープがTVのワイド番組で流され、疑惑を裏付けるような存在が明らかになった。
故双子山親方(元大関貴ノ花)の元妻・藤田憲子さんが‘75年春場所の千秋楽の横綱北の湖との優勝決定戦や’92年初場所千秋楽で横綱貴花田の史上最年少初優勝の取り組みも八百長だった…との記事が踊った。
TVを見ていると相撲界には江戸時代から八百長は存在していたような話題が放送され、流石に驚いた関係者が次々に発言している。
古くは2代目谷風が病気の母親を抱えた相手にわざと負けて懸賞金を与えると言う“八百長のような”相撲をしたが、江戸っ子の喝さいを浴びたと言う「人情相撲」を伺わせる講談話がある…ようだ。
そもそも“八百長”と言う言葉は相撲から生まれたと言う。明治の初めころ八百屋の長兵衛が相撲界の年寄りの伊勢の海と碁を打つ際に商売上の打算からお客である伊勢の海に何時も手加減して負けてご機嫌をとった…事に起因していると言われてきた。
今でも相撲界では真剣勝負を「ガチンコ」と言い、八百長を意味する「注射」と言う隠語が生きていると言う。大麻事件で解雇されたロシア人力士元若の鵬がこれも週刊現代の記事に「琴欧州や千代大海らと八百長相撲を取った」と言い「注射する力士たちが巡業先でカチンコ力士をつかまえて“かわいがり”することもある。殺されるかもしれないと言う恐怖心から注射を受けなくてはいけない様に仕向けて行く…」と証言している。
真実は闇の中で判らないが外国人力士が「注射」などと言うこと自体に疑惑を感じる要素は十分にある…と考える人は多いいと思う。
協会は長い間、税法上の優遇を受けてきた財団法人を剥奪される事を恐れて真実を覆い隠そうとしていると伝えられている。
残念ながら日本のプロの世界では野球の黒い霧事件をはじめ競輪・競艇・競馬などで八百長があった歴史は消せない。
相撲界が『国技や法人資格、伝統』に拘っているとすれば、今後の改革は望むべくもなく衰退を覚悟すべきだろう。
しかし、一般社会に通用するプロ集団・日本相撲協会を守り維持していこうとするならば外部の人脈を大胆に導入して横綱審議会など得体のしれない組織を含めて抜本的な体質の改革に乗り出すしかない。
相撲界の体質は日本の政治や経済の体質とも重なって“まあまあ…やほどほど…”に通じる曖昧さが生み育んできた産物と言えよう。この際監督官庁の文部科学省が強い指導力を発揮する事を考えても良いのではないか?
何はともあれこの際を逃さず『相撲界の八百長』は徹底的な究明と追放が求められて良かろうと思う。
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