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2008年11月 8日 (土)

松茸異変とその効用?

 季節の食べ物は何と言っても“旬<しゅん>”の食材が良い。中でも、秋の味覚の王様は松茸だ。今年は夏の暑さで不作が伝わっていたがシーズンに入って意外にも豊作のようだ。

 松茸と言えば私が子どもの頃は西條の実家裏山ではつくしが生えたように、無造作に歩くと松茸を踏みつぶすくらい大量に生えた。すき焼きと言えば肉よりはるかに多い松茸を分けて肉を探したもので今や隔世の感が大きい。その山は手入れが全くされなくなってここ数十年隣の孟宗竹が根を張ってすっかり竹林になってしまった。

 私が生まれた昭和10年代は1万3千トンあった全国の松茸生産量は昭和30年代には3千5百トン40年代は千六百トンに減り、5~60年代は五百トン平成になってからは二百五十トン前後に、近年は六十から七十トンで低迷して減少している。
 地域別では広島の五十トンをトップに長野、岡山、京都、岩手なども産地だ。

 松茸が生えなくなったのは昭和30年代になって農村も生活様式に変化が生じた。
 それまでアカマツの葉や小枝を家庭の燃料としていたのが石油やプロパンガスの化学燃料の普及で全く不要になってしまって結果的に山の手入れがされなくなった。加えてアカマツがパルプ材として伐採された。更に40年代になると松くい虫の被害やゴルフ場の開発でアカマツ林が姿を消したのも大きな要因と言える。

 日本人は「香り松茸、味しめじ」と“日本書紀”の時代から天皇への献上品として秋の代表的な味として重宝してきた。しかし、生産量の減少と共に国産松茸の値段は高騰し続け今年は一キロ4~5万円で流通しているようだ。

 国産品の高騰で韓国や中国を中心に外国産の松茸が幅を利かせキロ5千円から1万円で流通し、今や北朝鮮、アメリカ、カナダ、メキシコ、モロッコ、トルコ、ブータンに今年はスエ―デンなど北欧からも輸入されていると言う。
 また、松茸が高値を維持するには養殖栽培が出来ないことも大きな要因に挙げられる。
面白い事に外国人の場合は日本人がお宝のように思っている松茸の匂いをひどい悪臭扱いするのが日本へ輸出される理由でもあるらしく、度々訪れた中国の四川省の少数民族村には松茸御殿が沢山あるのを見た。

 我が家でも韓国、中国、カナダと今年も専ら外国産に依存していたが以外にも国産ものがキロ5~6千円で出回っている。市内の八百屋の店先で少し状態は良くないものも含まれているが隠れた豊作がもたらした…と言う。香りは間違いなく自然のものだ。
 焼き松茸に松茸ご飯、松茸のお吸い物と頂く機会に恵まれた。
 
 松茸は体に良いと言われているがβ-ガルカンと言う食物繊維が多く含まれている。このβ‐カルガンは人の免疫機能を高める働きがある為抗ガン物質として注目されていると言う。腫瘍阻止率が高いと言う研究報告もある…ようだ。同時に血圧やコレステロールや血糖値を下げる作用もあると言う。

 少しマニアックな情報のように思えないでもないが、ガンの療養のために食した訳では無いが、昨日は同じ東洋医学の治療を受けているお仲間から松茸の差し入れを頂いた。
 ご主人が単身赴任中の滋賀県で沢山入手できたようだ。彼女も癌に効果があると聞いてのお裾分けだった。
 今年の松茸は今まで食べた松茸とは一味も二味も違う味と香りに“人の気”が詰まった暖かな松茸だった。

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