広島ブログランキング

  • 広島ブログ
無料ブログはココログ

« 米国・オバマ新大統領への期待 | トップページ | ミオ バール Mio BAR motomachi »

2008年11月25日 (火)

筑紫哲也さん、逝く

 最近、肺がんの闘病中ですっかりTVの画面や朝日新聞やTBSのHPの執筆からも遠のいている筑紫さんの健康状態が気懸り家族と話題にしたばかりだった。
 そんな矢先の訃報報道に驚いた。

 筑紫さんに初めてお会いしたのは‘73年(昭和48年)の8・6前のワシントンだった。
田中・ニクソンの日米首脳会談の随行記者の一人として訪米し、首脳会談後の記者会見だった。当時、筑紫さんは朝日新聞のワシントン特派員だった。
 面識はなかったが私が随行していた理由のひとつに広島・長崎のABCC(原爆傷害調査委員会)の問題があった。被爆者の治療は全くせず、データーの収集と放射能の人体に及ぼす医学的研究をして、米国の基地と同様な治外法権下にあって日本の参加問題が課題になっていた。
 
 会見の最後に私が大平外務大臣に質問した「ABCCの今後」について全く予測していなかった大手各社はほとんど無関心のようだったが、会見後私の部屋に築地さんから電話があった。「ABCC問題について少し、聞かせてほしい」との要望でお会いし食事を頂いた。

 そのことが記事に反映したかどうかの記憶はないが、それから20年後、数々の実績を残し‘89年秋TBSの「ニュース23」のメイン・キャスタ―として登場された。

 JNNニュースの会議の席でお会いすると「あの時はありがとう」と声をかけて頂いた。
まさか、ご記憶ではあるまいと思っていた私は仰天し、いろいろ話しあった記憶は鮮明だ。
 彼が活字の世界から電波の世界に移っても大きな功績を残したが、TVのメイン・キャスターと言う存在であると同時に「TBS ニュース23 編集長」と言う肩書はあまり知られていない。いかなる外圧にも屈せず自らの考えを番組の中に一本筋を通す…と言う覚悟と権限をあえて主張し取り組んだ。

 そのことは’95年オウム真理教事件でTBSのワイドショーのスタッフがオウムの幹部に坂本弁護士のインタビュー映像を視聴させ坂本弁護士一家殺害事件のきっかけになったと非難の嵐が吹いた時、筑紫さんは「23」の中で「TBSは死んだに等しい」と発言して、賛否両論を巻き起こした…。正義は揺るぎなく発言する…筑紫さんの真骨頂が発揮された。

 筑紫さんはクラシックからロックまでの音楽や美術、スポーツと幅広い知識と関心を集め高かった。特にプロ野球では西鉄が無くなった後は一貫してカープフアンを通し、オフには奥様同伴でよく市民球場に足を運ばれた。
 番組の中で来期のチーム予想をする時は、少しニヤニヤしながら「贔屓目に見てAクラス」の論陣を度々張っていた姿が忘れられない。
 来期は新球場が出来るのをきっと楽しみにされていたに違いない。

‘93年(平成5年)、中沢啓治さん原作「かっ飛ばせ!ドリーマーズ~カープ誕生物語」のアニメの映画化を前に、映画センターの牛尾社長と一緒に市民球場で観戦中の築地さんを訪ね映画に寄せるコメントの協力をお願いした。大変喜んでメッセージを寄せてくださった事もおもいだす。牛尾社長は今も大切に原稿を残している。(写真参照)

1_2

 文中にこんなくだりがある「原爆も野球もアメリカがもたらしたものである。前者は語るも忌わしい悲劇をもたらし、その焦土の中で人々が立ち上がる中で希望と夢を―特に少年達にもたれしたのが後者だった。進駐軍としてやってきたかつての敵兵たちと被占領者との間を繋いだのも野球(ベースボール)と言う共通言語であった。『かっ飛ばせ!ドリーマーズ』の物語の背景にはそういうことがあった…」熱いメッセージだ。

 そんな筑紫さんが昨年5月、番組の中で突然「ガン告白宣言」をされた。
 私は胃がんの摘出をしてちょうど1年が経過した頃で、TBSの友人を通じてお見舞いの気持ちを伝えてもらったが、今度は私が肺への転移で闘病中だけにショックを受けた。

 同じTVキャスターの鳥越俊太郎さんが「筑紫さんは日本ジャーナリズムの座標軸で、目標だった」と惜別の情を語っていた。
 73歳はまだ若い、深い付き合いがあった訳ではないが、同業の先輩として尊敬し、時に多少の関わりを頂いていただけに寂しい思いが深い。
 本当に惜しい人を失った。ご冥福を祈るばかりだ。合掌。

*お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。

« 米国・オバマ新大統領への期待 | トップページ | ミオ バール Mio BAR motomachi »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/211008/43212307

この記事へのトラックバック一覧です: 筑紫哲也さん、逝く:

« 米国・オバマ新大統領への期待 | トップページ | ミオ バール Mio BAR motomachi »

関連書籍

  • サイフもココロもハッピーに!ちょびリッチ
2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30