新商工会議所ビル内に小ホールを
音楽、演芸の催事に詳しい私の友人が、広島市では今100~300席の小ホールが絶対的に不足している、是非欲しいといっていた。
ALSOKホールは1,730席、アステールプラザは大ホールが1,204席、中ホールが547席、厚生年金会館ホールは2001席と、大きなホールは広島市内ではそれなりに充実している。
しかし、ちょっとなにかやろうとしたときの小ホールが足りないのだという。
なるほど、サッカーであればサンフレッチェを頂点にして、ユース、高校、大学、小中学校と様々のチームがあって、あちこちで試合をし、練習している。
そのためは、観客席がなくてもいいから、様々のグランドが多様に必要だ。
そうした仕組みがあって初めて広島のサッカーが強くなる。
音楽であれば、広島交響楽団を頂点にして、エリザベート音楽大学があり、大学、高校、中学のオーケストラがあるというように、本来様々の下部組織があってしかるべきだろう。
そのためにもノンプロのオーケストラや、アマチュアが演奏できる小さなホールがいくつも必要になる。
プロの歌手も長い下積みの期間があって、メジャーになっていく。
その下積みの期間にあっては、数100人も入れば一杯というようなところで演奏し、CDを売って、育っていく。
音楽、演芸、演劇等それぞれの活動に適った小ホールがいくつも、多様にあって、はじめて層の厚い文化が育っていく。
商工会議所ビルの移転が検討されている。
いささか気が早いが、その建物内、或るいは周辺に100席程度の小ホール2つと、300席程度の中ホールを設けたらどうだろうか。
小さなホールは、大ホールと違い、稼働率も高い。
例えば、
100人収容の小ホール×2つ×1.5回転×300日=90,000人
300人収容の中ホール×1.0回転×300日=90,000人
ということになれば、年間約18万人の利用者が想定される。
小ホールは、規模は小さいが、それこそ365日24時間、希望があれば、オープンすることも可能だ。
ホールは用途や舞台の大きさ、バックスペースの充実度によって様々だが、
概算値として客席1席あたり3~4m2ぐらい(ホワイエ、客席、舞台、楽屋含む)必要だ。
工事費としては、あればあるほどいいのは当たり前だが、まあ坪当たり150万円位見ればいいだろう。
とすると、
100席の小ホールで、100坪×150万円→1.5億円×2つ→3億円
300席の中ホールで、300坪×150万円→3億円
合わせて約6億円程度でできる。
費用対効果を考えたらこれは効率がいい。
利用客のシーズン変動、曜日変動が少ないのも、天候に左右されないのも運営する側にしては助かる。
商工会議所ホールで、友達の娘さんがピアノのコンサートがある、町内会の踊りの披露会がある、夜にはオジサンたちのカラオケ大会がある、若者たちのロックバンドのコンサートがある、二つ目の落語の会があるというようになれば、上手い下手ではなく、それはそれで楽しいではないか。
紙屋町のデオデオには吉本興業のホールがある。
デオデオも頑張っている。
本通り商店街の裏にあるダイエーの跡地にもこんな小ホールができたらいい。
小ホールはあちこちにあっていい。
本通りのお客を増やすには、こうした仕掛けが必要だ。
ネットで、そんな催しの内容を配信したら、もっと面白そうだ。
ネットの世界もコンテンツが不足している。
小ホールがそのコンテンツを作る場になればいい。
面白い時代になってきた
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