沢田研二の「我が窮状(9条)」
NHKで偶然つけた番組でジュリーこと沢田研二が歌っている歌が気になって聞いた。
タイトルがふるっている「我が窮状」と「日本国憲法9条」に引っ掛けた歌だ。少しふざけているのかと思ったら、大真面目で「憲法9条を守る」歌を静かに訴えている。
♪ 麗しの国 日本に生まれ 誇りも感じているが/
忌わしい時代に 遡るのは賢明じゃない/
英霊の涙にかえて 授かった宝だ/
この窮状 救うために 声なき声よ集え
我が窮状 守り切れたら 残す未来 輝くよ…と続く。
9条は「英霊の涙にかえて 授かった宝だ」とは、天皇の為お国の為に死んで行かねばならなかった無名で無数の戦死者の無念や悲しさ怒りを歌いこんで、彼らが命と引き換えに残した憲法9条を守り抜く事の大切さを強調している点に共感を覚える。
沢田研二と言えば’60年代にグループサウンズの“ザ・タイガース”のメンバーで一世を風靡し、その後は歌手として役者としてまた作詞作曲家して幅広く多彩な活動をしてきた。
コーラスをバックにバラード風の歌詞は自身の作詞で、紛れもない憲法9条の賛歌だ。
‘48年、鳥取に生まれ京都で育ち戦争体験もない彼がいま何故「憲法9条」の賛歌に結びついたのか不思議だ。
朝日新聞の記事によると『60歳になったら、言いたい事をコソッと言うのもいいかな、と。いま憲法は、改憲の動きの前でまさに“窮状”にあるでしょう。言葉に出さないが9条を守りたいと願っている人達に私も同じですよと言うサインを送りたい』とこれまでも目立たない様に賛同してきたが、自らの還暦記念だと語っている。
♪この窮状は 救えるのは 静かに通る言葉
我が窮状は 守り切りたい
許しあい 信じよう…と歌う「我が窮状」は、嘗て“時の過ぎゆくままに”“君だけに愛を”を歌ったジュリーとは少し太めの沢田研二は前にも増して輝いているようだ。
所信表明で天皇の承認を“御名御璽”として、歴史の歯車が逆転しかねない政治感覚を剥き出しにした新総理が更にどんな憲法感覚を示すかわからないが、きな臭さを感じる。
選挙も遠くないこんな時期である。
それだけに是非とも一度、視聴されることをお勧めしたい。
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