「抗がん剤決別」1週間
抗がん剤の服用をやめて1週間が過ぎた。日々、薄皮をめくる様に手の痺れ全身の倦怠感が和らぎ歯茎や口内からの出血が止まった。何よりも味覚が少し戻ってきている。
まるで砂をかむようで味が殆んど感じられず、従って食欲も減退気味でここ1年近く維持してきた体重が3~4日間で2キロ余り減っていた。
抗がん剤は本来癌細胞をたたく訳だが、残念ながら正常細胞も副作用で大きな影響を受けてしまう…と言う特性がついて回る。
服用していたTS-1カプセル20の副作用は倦怠感、出血、口内炎に息切れなど骨髄抑制や立ちくらみふらつき、白目の黄色など溢血性の貧血症状に皮膚の乾燥や黄ばみや痒み、耳鳴りや目まい、判断力の低下、食欲不振などの症状が出た。
吐き気やおう吐に腹痛、発熱に意識の低下、物忘れや痙攣なども出てくる…と言う。
私の場合、ここまでの副作用が出るまで辛抱すれば、日々重病人に近づいていくと言う実感が強烈に迫ってきた。しんどい時はこのまま逝ってしまうのか…と死を意識した。
中断するか継続するかは患者自身の自己責任であり、中断した場合のあらゆるケースを想定して判断しなければならない。だからエンディングノートの続きとしてメモして置く。
副作用の出現率は一般的に87~8%と言われており、抗がん剤を服用すればほとんどの人に大なり小なりの影響は出るのが当り前で、これを避ける方策治療はない。
抗がん剤について専門家の中でもいろいろな立場から投与に批判的な意見や説は多い。
新潟大学の安保徹教授は免疫力を高めることを前提に①ストレスの多い生活パターンを見直す②癌の恐怖から逃れる③免疫を抑制するような治療は受けない(止める)④積極的に副交感神経を刺激する…と“癌を治す4ケ条”を提案している。
癌の宣告をされるとそれだけで不安感にさいなまれて副交感神経が減少状態になって、リンパ球が増えず免疫抑制状態になる…悪循環を起こしてしまう。
手術、抗がん剤、放射線投与はすべて免疫力を抑制するものだ…と厳しい見方で抗がん剤の投与を受けないこと、受けていれば中止するように警告している。
味が戻り手袋を2~3枚はめているようだった手先の感覚もだいぶ薄らいできた。
僅か1週間の結果でとやかく言える状態では無いが人間としての根本を取り戻しつつある…実感を強めている。
腹を決めた以上、余計な事は考えず、ブログにシネクラブに小さな祈りの影絵展のNGO法人化を軸に、徐々に人間復活が出来るよう散歩も再開し自分を取り戻したいと思う。
友人の励ましは挫けそうな軟な心の励みになって有難い。
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グランパさんの決意を読み心が震えました。ご自身も癌患者で市会議員のMさんも一番の免疫力アップは笑うことだと言っていました。優しいご家族に囲まれ免疫力アップを心がけられますように。いつまでもブログを続けられますよう心からお祈りしています。
投稿: noriko | 2008年10月31日 (金) 12時13分