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2008年9月13日 (土)

くらしきーチボリ公園跡地の開発

2008年8月6日、倉敷チボリ公園は事業の廃止と会社の解散を決めた。
今年末で閉鎖されるという。
この土地をどうするかは土地所有者のクラボウに任せられることになった。
いまある施設をどうするのか、従業員をどうするのかいろいろ決めなければいけない問題はたくさん残されている。
市民、県民として、それなりに思い入れのある施設であった。
残念としかいいようがない。

結果としては、倉敷チボリ公園は、バブルの典型的な事業となってしまった。
遊園地事業は、見かけが華やかであるが、そうであればあるほど、現実は厳しいというということを改めて感じる。
あのディズニーランドだって、決してそうそう楽ではないという。

2

事業廃止、解散するからといって、この倉敷チボリ公園の施設をすべて取り壊し、更地にして、地主のクラボウに返還すればよいというわけでもないだろう。
いずれにしろこれだけの施設をきれいさっぱりなくしてしまうというのはいかにももったいない。

倉敷チボリ公園がお手本とするコペンハーゲンにある本家のチボリ公園は、当時流行の最先端をいっていたパリの街をイメージして、王室の恩賜公園として作られた。
そのチボリ公園の中にはシャレたレストランがいくつもあり、園内のあちこちのコーナーではコンサートが開かれている。
気の利いた遊具も置かれている。
平日でも夕方になれば市民が集まってきて、音楽を聴き、食事をし、デートをする場になっている。
街の広場になっている。
ヨーロッパNO1の遊園地として、ディズニーランドとは一味ちがった公園的な雰囲気の遊園地となっている。
ウオルト・ディズニーがこのチボリ公園に感激してディズニーランドを作ったという話もある。
そんな遊園地を日本にも作りたいということで岡山県が誘致した。
結果として夕張の観光事業と同じになってしまったが、その思いは評価したい。

倉敷チボリ公園がオープンした1997年にはすでにバブルは崩壊していた。
しかしそれでも開業した97年には296万人もの来場客があった。
驚異的な数字だ。
07年には75万人に減ったとはいえ、まだ75万人の利用客がある。
地方にある遊園地としては、立派な数字だ。
まだまだ極めて大きな価値のある施設だといえる。

集客施設では、こうした開業後の急激な利用客の減少は当たり前のことだ。
本来、それを織り込み、利用客100万人を維持するにはどうしたらいいかということで事業計画を立てるべきだったろう。
もっともそんなことが、できていれば生き残れることもできただろうが。

初期投資だけで、500億円からのお金がかかっている。
倉敷市は100億円の建設補助金を出し、県はすでに建設費等を含めて300億円からの支援をしている。
凄い金額だ。
それだけに施設は立派だ。
立地もいい。
駅に隣接し、倉敷の街の中心部にある。

現在の倉敷チボリ公園は、クラボウから土地を年間5.98億円で借り、そのうち県が4.75億円負担している。
この土地代を、岡山県はもう負担しないということが、そもそもの今回の問題の出発点のようだ。
岡山県も3年後には財政再建団体に転落する怖れがあるということで、なりふり構っていられなかったということのようだ。
累損は138億円というが、資本金は160.8億円であるから、まだ債務超過にはなっていない。

利用客の減少に歯止めがかからないこと、赤字の垂れ流し状態になっており、回復の見込みもない、そろそろ見切り時と考えたようだ。
コペンハーゲンの本家チボリ公園から、名称の使用を止められたことも、経営悪化に拍車をかけた。

資本金は160億円と大きいが、岡山県と倉敷市の出資は合わせて21%で、残りは民間からだ。
県、市の出資比率が低いこともあってか、県も市もどうして責任をとなければいけないのかという思いがあるようだ。
失敗したとき、誰が責任をとるのかについて曖昧であったのは、バブル時代作られた3セクプロジェクトの特徴だ。
そうしたことがさらに傷を深くしたともいえる。

チボリ公園の決算書が公表されていないから、詳しいことはわからないが、キャッシュフローは20億円以上あるという。
これも立派な数字だ。決して悪い数字ではない。

コンセプトは森の中にある公園だというが、いまでは樹木も大きくなり、なかなか風格のある遊園地になっている。
園内には22のアトラクション、14の店、14のレストランがある。
中に作られたレストランも綺麗だし、美味しい。従業員も一生懸命やっている。
遊園地としては、素晴らしい遊園地だ。

これだけの内容と立地にある施設を、解体、廃棄してしまうのは、いかにももったいない。
なんとかチボリ公園の雰囲気を残してほしい。

一部の敷地を店舗や、マンションにするが、出来るだけ現状に近いチボリ公園というイメージを残せれば、ある程度の雇用を継続することも可能だろう。
5.98億円の地代の負担をすることは、遊園地事業単独では難しいが、しかしそれだって地主のクラボウが所有することになれば、負担はなくなる。

出来た頃はまだまだ車全盛の時代であった。
専用の駐車場がないことも経営の足を引っ張ったが、いまでは鉄道の価値が見直されている。
倉敷駅に接した立地にあるkとも、今見直されて来ている。
今は専用の駐車場は全くないが、それは当然、必要な駐車場を作ったっていい。
周辺や敷地内にこれから作るマンション、ホテル、店舗が加われば遊園地の利用客も増えることが期待される。
充分収益のあがる遊園地になることが期待される。
マンション、ホテル、店舗もこんな素晴らしい遊園地に隣接するのだ。
その価値は相対的に高くな、それなりの収益も期待できるだろう。
500億円からのお金をかけて作った施設が隣接している。
これから作ろうったって不可能なことだ。
その遺産を生かして、商店、マンションと遊園地とが一体となることで、相乗効果の上がる再開発を考えて欲しい。
「遊園地+公園+ホテル+店舗+マンションが一体になった新しいコンセプトの街=くらしき」を創り出すことを考えて欲しい。
それができれば、世界にも前例のない素晴らしい街ができるだろうと思う。

バブルの遺産はすべて悪というのでは、あまりに能がない。
残された遺産の価値を、それはそれとして認め、そこに新しい価値を加えることで、新たな街を創り出していって欲しい。

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コメント

『チボリ公園の決算書が公表されていないが』と書いてありますが、公表されています。岡山県庁ホームページで『チボリ公園』と入力して『検索』ボタンをクリックして、『チボリ公園の在り方検討委員会』『第1回資料』とたどって開くと、損益計算書や貸借対照表が載っている。

お教えいただき、ありがとうございました。
相川さんのブログも読ましていただきました。

上手くいかなかったプロジェクトはどれも得てしてそうですが、中はかなり奇奇怪怪ですね。

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