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2008年6月30日 (月)

“医療崩壊“に医師増員?

 救急患者のタライ回しに産婦人科や小児科の閉鎖、国民健保不支払の患者が病院から追い出されるなど国民の医療環境が急速に悪化し“医療崩壊”とまで言われるようになった。
 原因は’80年代から続く医師の養成数の減少などの医療費抑制策と指摘されている。
この歪は医師の過重労働で支えられて来た日直―当直―日直という36時間連続勤務が当然という勤務医の実態がレポートされるテレビ番組やニュースによく出くわす。

 こうした実情を背景に舛添厚労大臣は医師養成数の増加や研修制度の見直しの方向を示した。勤務医の負担軽減を図り医師不足が深刻な地域や診療科への研修医の配置を促すのが狙いだと…一見前向きな発言に見えるが、はたしてそれで良いのだろうか。

 日本の医学部の入学定員は’50年代に3千人’70年代に4千人になった’80年代までの10年間で倍の8千人になった。しかし、医師の過剰が指摘されるようになった’97年以降に徐々に減って‘07年には7,600人まで減っている。

 ‘04年に義務化された臨床制度で都市部に若い医師の研修希望が集中して医師の偏在が加速したことを踏まえて制度の見直しがされる運びという。
 今起きている「医療崩壊」の根っこにある問題は医師の数を増やすことより、中山間地や限界集落の病院や医院が維持できない医師が確保できない本当の原因を徹底的に解明しあらゆる格差をなくする方策・制度の導入が求められているのではないか。
 後期高齢者対策で“姥捨て山”政策が平気で立案される我が国の医療対策が『医師の増員』くらいで通り抜け出来ると思っている厚生労働省よ!!!大丈夫なのか?と言いたい。

 最先端を行く専門的な医師から地域で老人や子どもの医療を担当する医師にはその専門性や技術レベルで大きいな段階があろう。税務署ごとの高額納税者のランキング席は依然として医師と弁護士の指定席だ。勤務医や若い医師の待遇はまちまちとは言え厳しいのが実態のようだ。専門性と経験年数や事績を基に全国どこでも通用する給与・待遇ランクのようなものは出来ないものだろうか。

 ‘72年に僻地医療や地域医療の充実を目的に自治省が設置した自治医大は都道府県の定員枠(2~3名)で選抜し、6年間の学費は(2200万円程度)在学中は貸与され、卒業後9年間で指定公立病院等に勤務した場合返還免除される。卒業生の95%は出身県の地域医療に貢献している。しかし、9年の義務年限終了後の定着率は良くないと言われている。

 広島県は広大と提携して来年度から県出身の5名を医学部に受け入れてもらい地域医療の支えを養成する計画など緊急医師確保対策を進めていると言う。国の指導で各県でも同じような取り組みが進んでいるようだ。

 具体的な対応は今後の問題のようだが『医者を育てるには10年』かかる。
 この間に、少子高齢化は進んで限界集落は増えて地域格差は更に大ききなることは誰にも予測できる。
 マイケル・ムーアの「シッコ」の世界に片足踏み込んでいる日本の医療が“仏創って魂入れず“にならないような知恵<医の仁を取り戻す>を絞って欲しいと願う。

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