カープと新球場
先日TVで、「ロッテが、千葉マリンスタジアムの運営を任されたことで、球場と球団を一体にして多彩な活動を始めた」と報じていた。
マリンスタジアムは千葉市が所有、運営していたが、近年導入された指定管理者制度により、球場の運営もロッテ球団に任されたというわけである。
現在建設中の新球場にあっても、千葉マリンスタジアムと同様、今の流れからいえば、指定管理者としてカープに任せることになるのだろうと思われる。
そうなれば球場も、野球を見る場ということだけでなく、もっと多彩な活動がされるようになるだろうとおもわれる。
球場が新しくなれば、当然建物の球場を見に来る人もでてくるだろうから、試合のない時でも、そうした見学者に対して有料で球場を案内することや、食事やコーヒーを提供したりするということにあるだろう。
さらに球団、選手と触れる機会も大幅に増えるだろうとも思われる。
それは球場という建物を観光資源化するということでもある。
こうした野球の試合以外の収入も馬鹿にならない額になる。
こうしたことは、いままでの市民球場ではできなかった。
あまりに施設が老朽化していたこともあるが、そもそもそうした観点で作られていなかった。
球場を作った頃は、球場をみせるだけで、それがビジネスになるとは、誰も思わなかった時代であったから当然のことではある。

広島市HPより転載
球場建設費は多額の費用がかかるが、球場経営そのものは通常利益が出る。
日本の球団は殆どが赤字だが、それは選手の獲得費用と年俸にお金をかけすぎるからだ。
企業がスポンサーについているからいいんだという言い訳がされているが、本来おかしいことだ。
カープは市から様々の支援をうけてはいるが、一応きちんと利益をだしている。
球団が黒字であるということは、それはそれで評価されていい。
「球場を観光資源化する」ということでいえば、広島市内のすべての建築、土木構造物を観光資源としての視点から捉えなおすべきだ。
岩国の錦帯橋は、そもそもは人が川を渡る土木施設として作られた。
それがいまでは、年間170万にもの観光客を集めている。
岩国にとっては貴重な収入源になっている。
岩国市民の誇りでもある。
これからの広島市の建築、土木施設は観光資源とすることを考えて作るべきだろう。
新球場の建設は、「建物を観光資源化する」というモデルを作ることでもある。
しかし新球場の運営に関して心配はある。
現在の市民球場は市が直接管理運営していた。
故に現在のカープ球団には球場経営のノウハウは蓄積されていないのだ。
つまりカープはこれから球場経営という全く新しい分野の事業を始めることになる。
しかし球団経営も球場経営も、お客に楽しんでもらうにはどうしたらいいかということでは基本的には同じだ。
やりようはある。
次に大きな問題は、新球場は、竣工して使い始めると、計画時とは違った使われ方がされ、思ってもいなかった現象が様々に起こってくることだ。
あちこち変更したいところが出てくる。
また社会の変化に対応しようとすると、常に手直ししなければならなくなる。
時間が経てば、老朽化もしてくる。
そうしたこともあって、施設は常に修正、手直しが必要となる。
そうした面では、カープも施設所有者である市との調整は苦労するだろう。
いずれにしろ新球場の運営については、よほどのことがない限り、未来永劫カープが続けることになるはずだ。
カープの一層の頑張りが求められる。
カープは広島のスポーツ界の長男ともいえる存在だ。
サンフレッチェ、広響との提携だけでなく、JTサンダース、メイプルレッズ等とも提携し、もっともっと広島のスポーツビジネスを育てる義務がある。
それだけでなく、モルテン等とのスポーツ関連企業とも提携し、広島に新たな「スポーツ関連産業」を育てる役割もある。
アキハバラ塾と提携したチケットのネット販売もあるだろうし、アンデルセン等の食品メーカーと提携してスポーツ、健康にいい食品の開発、販売もある。
医療施設と提携して、市民の健康増進に一役買うという役割もある。今回の球場周辺の開発とも一体になって、ヨーロッパで盛んな市民を巻き込んだ総合スポーツクラブを育てていくという役割もある。
カープはすべての面で、広島スポーツ界の中心として、活動する義務がある。
いまのカープ球団は孤軍奮闘という感がある。
なにも一人で頑張らなくていいのだ。
皆と一緒になって活動する仕組みを作ればいい。
そのためにも、カープも市民株主を増やし、市民、他の地元企業と一緒に考えていくようにすればいい。
それが真に市民球団となることだ。
カープ球団に期待したい。
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