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2008年6月 6日 (金)

劇団四季パワー

 2月17日にオープンした劇団四季のロングラン広島公演「美女と野獣」が、6月8日で幕を閉じる。長期公演は「オペラ座の怪人」(’01年)「キャッツ」('03年)に次ぐ第三弾。
 105日の公演で目標の15万人をクリアーして幕を閉じる。期待通りの大成功だ。
 
 5月11日付けの中国新聞に劇団四季の見開き全面広告が掲載され改めて四季の驚愕の活動状況を再認識した。劇団四季はまだ戦後の気配が残る‘53年(昭和28年)のフランス革命の記念日の7月14日に浅利慶太や日下武史ら慶応・東大の学生を中心にした学生劇団としてスタートした。
今年で創立55年を迎える。

 「全国の津々浦々に演劇文化の出前をしよう」と’69年(昭和44年)から本格的な地方公演を始めた。札幌、仙台、東京、静岡、名古屋、京都、大坂、広島、福岡のロングラン公演をする9都市だけで2万5千回の公演で2380万人を動員した。公演先は全国の基礎自治体の54%に当たる700の市区町村に及んでいる。また最近5年間は年間で3500公演・330万人を動員している。創立以来の観客は軽く3千万人を超えている。
 
 因みに広島公演は3回のロングランで約40万人を動員したが広島公演のトータルでは’69年以来414公演で58万人が足を運んでいる。これは札幌の43万人(460回)仙台の48万人(417回)静岡の40万人(280回)に大きく水をあけている。また、専用劇場は800~千人の座席設定なので一公演の単純比較はできないが総動員数1124万人の東京が970人、347万人の大坂が945人、254万人の福岡が870人。広島は一公演平均1400人で動員数は最も多い。
 
 入場率で言えば97~8%とこれも他を5~6%と大きくリードしている。劇団にとって広島は欠かせない効率的な公演だ。これは一重に郵貯ホール(ALSOKホール)という好条件の優れた会場に恵まれた結果だ。また、観客の30%は他県からの入込客で広島にとってはありがたい文化的資源となり劇団と双方にとって嬉しい成果を結んでいる。

 広島には地方では稀なプロの交響楽団があり広島市が長年応援しているオペラルネッサンスや年末恒例の第九合唱団など文化的な底支えがある。また中高校生の団体観賞が進むなど広島の文化度と都市力を育み高めている…と言える。
 劇団四季が広島にもたらす活性化と文化的な波及効果は大きい。
 「劇団四季の専用劇場を…」の声が出てくるのも至極当然と言えば当然だ。
だが…?

 東京で5館、名古屋、大坂、京都、福岡の常設館はいずれも劇団四季の直営館だ。
 広島のロングランは劇団四季が長年にわたる中四国公演を積み上げてフアン層の開拓を重ねて準備してきた結果で、これが常設館に繋がる可能性はまだ極めて薄いと言えそうだ。
 九州一円と山口を背景にした拠点性が高い福岡と広島とではあまりにも条件が違う。
 次回ロングランは2年か3年先になるのか?上演作品が何になるのか早くも気をもんでいる人も多い。

 「演劇は先ず一つの事業、繁盛する一つの商業的な企業であらねばならない…」演劇の芸術性と商業性を厳しく追及し続けてきた“浅利演劇哲学”は脈々と生きており、容易には専用劇場の実現は望めまい。
 ここは時間をかけ、期待を込めて劇団四季の判断を待つしか無かろう。乞うご期待!!!だ。

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