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2008年6月 5日 (木)

広島市の子育てボランティア

 NHKの朝の連ドラ“瞳”が「子育て里親制度」をテーマに取り組んでいる。東京都の里親制度「養育家庭制度」をある家族を通して正面から見据えて考えるドラマだ。

 里親制度は戦後の戦災孤児の救済を目的に始められた制度。いま何故里親か?の疑問を持つ人も多かろう。子どもは本来家庭の温もりの中で育てられることが必要だが親の離婚や病気や失踪、最近は虐待など様々な事情で親と一緒に暮らせない子供たちが増えている。

 最近、中国新聞と朝日新聞が相次いで社説欄で広島市の子育て制度を評価している。
 「青少年メンター制度」と「ふれあい里親制度」だ。
 「メンター」はギリシャ神話が語源の「人生経験豊富な優れた助言者」の意味で、大人が子供と一対一で成長を支える米国の教育支援や人材育成制度として100年の歴史がある。
 秋葉市長が20年の在米経験から選挙公約に取り入れて試行し、‘05年度(平成17年)から日本の自治体では初めて導入した。
 
 広島市の制度は小中学生の保護者からの申し込みを受けて、メンター登録した人と組み合わせ、1年間に渡って週1~回2時間程度を交流して過ごす。
 子どもとの信頼関係を築きながら精神的・人間的成長を促すことが目的で、「自分を変えてみたい」「視野や可能性を広げたい」「悩みを解決したい」などの気持を持つ子どもの支援をする“地域のおじいちゃん・おばあちゃん教育応援団制度”だ。
 メンターは1回につき600円の活動費が出るだけのボランティアで特別な資格は要らない。

 学習意欲や積極性の向上、不登校の改善など子どもの成長に効果的との評価が高く、今年度も60組のメンターが計画されている。学校と家庭だけだの教育には限界が多いいことは指摘されて久しい。この制度はまだ、規模が小さく地味で地道な取り組みだが地域の教育力が着実な支えになりつつある先進的な取り組みとして全国的な注目を集めつつある。
 
 「ふれあい里親制度」にもユニークな方策が追加された。広島市は従来の制度に盆と正月の二週間程度、子どもを引き取って養育する「ふれあい里親制度」を設けてきたが本年度から連休や週末にも広げる「ホリデー里親制度」を導入する。里親希望者の増加が狙いだ。

 児童福祉法の制定から60年。終戦直後とは比べようがないが、児童養護施設は核家族化や少子化の今、虐待の増加や離婚で傷つく子どもが増える傾向にある…という。
 今回の里親制度のハードル低下は地域の養育・教育力と都市力の向上に繋がる。
 平和都市に相応しい子ども受難時代に敏感な行政対応にエールを送りたい。

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