アンデルセン
広島本通り商店街にアンデルセンというお店がある。
もともとはパンを作る会社で、そのパンが美味しいということで有名になり、東京にも出店した。
アンデルセンのパンは確かに美味しい。
私は広島に来て、初めてパンの味の違いを知った。
焼かずに、そのまま食べるとその違いがはっきりわかる。
しかしアンデルセンが凄いのはパンが美味しいというだけではない。
本店は、被爆建物である旧三井銀行を改修して使っている。
歴史的建造物を保存するというその姿勢も高く評価される。
2階のレストランの料理はなかなかおいしい。
1階の食品売り場は、パンとワインとお惣菜とお花の売り場が、混然一体となって構成されている。
こうした売り場の構成は、男にはできない。
明らかに女性の感覚だ。
男はもっと整然とつくる。そこに理屈がいる。
女性は生理学的にも、同時にいくつものことができるのだという。
だからお店の中もあれもこれもあるというようになっているようだ。
一見雑然としてみえるが、それが女性には整然として映るようだ。
かえって買い物もしやすいという。
確かに賑わいのある、楽しい空間になっている。
アンデルセンは、お店作りを全面的に女性に任せているのだろうか。

最近になって、アンデルセンは農地を取得し、自ら食材を作り始めた。
食材を作ることから、料理、販売するまで、一貫した食の企業になっている。
こうした試みも、食の安全性や、食糧危機がいわれるようになってくると、大きな意味をもってきそうだ。
これだけ全国的に売れるようになると、通常は本社を東京に移すが、本社は広島から移さないという。
広島から育った企業であるという原点を忘れないためだという。
アンデルセンの経営理念には、きちんと1本筋が通っている。
凄い企業だ。
広島にはそんな企業を育てる土壌があるようだ。
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アンデルセンの花売り場には歴史があるようです。そこでは、被爆時に多くの従業員が亡くなったため、今でも慰霊のために花の飾れる売り場にしてあるのだとか。私も花売り場の前は、いつも短い祈りの言葉を囁いて通り過ぎています。
投稿: ハンス | 2008年5月25日 (日) 09時59分
ハンス様
アンデルセンのお花のコーナーにはそんな歴史があるとは知りませんでした。
教えていただき、ありがとうございました。
事改めて宣伝するようなことではないでしょうが、広島市民としては知っていて欲しいことですね。
アンデルセンの志の高さにも感心しました。
投稿: 元安川 | 2008年5月26日 (月) 10時08分