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2008年1月28日 (月)

孫の涙

 久しぶりに小学校4年生の孫と映画を見に行った。
映画館に入るなり「僕は前の方がいいから前で見る」という。
しばらくして私から2つ離れた席に落ち着いてみ始めた。

 映画は「マリと子犬の物語」。’04年の中越地震で村が全壊した新潟県の山古志村であった実話に基ずく映画で、テレビでしきりに紹介されたりPRされていた。

 早くに母を亡くした兄妹と村役場に勤める父と祖父の一家をめぐる物語。
 ある日、妹は小さな捨て犬を見つけて「飼いたい」とねだる。犬嫌いの父も「母さんがいなくてかわいそう」という彩の気持ちを察し“マリ”と名づけて飼う。すっかり家族の一員になったマリは翌年3匹の子犬を産んで家族は犬を中心に幸せな時間を過ごす。
 そんな時、中越地震は起きる。仕事で村を離れていた父と学校に行っていた亮兄は難を逃れたが家にいた祖父と妹は倒壊した家の下敷きになり大けがを負う。死をも覚悟した祖父は意識が遠のく中でマリの鳴き声に元気づけられる。怪我をしたマリは瓦礫をかいくぐって二人の元へ辿り着き救い出そうと懸命に頑張る。
 救助にやってきた自衛隊員に二人のいる場所を知らせて救助されるがマリと子犬をヘリに乗せる事が出来ず山古志に残して行く…。
 食べ物もなく危険がいっぱいのマリと子犬。避難所でマリを気づかう兄弟は二人だけで山古志に向かう…。大切なものを守りたいという、犬と人の絆の物語だ。

 2人の子役にもまして犬たちの演技が自然で素晴らしい。日本で動物が主役を張る映画は珍しい。南極で生き延びた犬タロウ・ジロウの「南極物語」や「北キツネ物語」がある。
 
 画面の随所であちこちから鼻をすする音がする。二つ離れた席の孫もしきりに涙をぬぐい鼻をすするのに気づいた。私も手からハンカチが離せない。

 映画館を出た後、二人で食事をしながら映画の感想を聞いた。すかさず「おじいちゃんも泣いていたね。僕も涙が止まらなかった…」あまり多くを語らない。一緒に行きたいと言っていたお兄ちゃんは何故来なかったのか聞くと「泣くのを見られたくないのかな…」と言う。
 冬休みに入ってすぐクラスメートと一緒に行った「三丁目の夕日」を見て「涙が止まらなかった」と話していた中一の兄から事前にいろいろ吹き込まれていたようだ。
 席を離れて座ったのに合点がいった。事前に予測した涙を悟られまいと考えての行動だったようだ
 
 兄弟げんかでいまだによく泣く普段の涙とは明らかに質の違う涙を意識しているように思える。初めて見る孫の感動の涙だ。二人の涙はすがすがしい涙だったに違いない。
心を揺さぶられる涙は精神的に発達途上の二人にとって良い肥しになろう。

 後日、二人とキャッチボールをしながら話した。「次朗物語」や「路傍の石」を読んで涙した中学生のころを思い起こして、読書や映画が優しさや思いやりや悲しみなどの人の感情を育む上で影響の大きいことを話した。
 黙って聞いている二人に成長の兆しを強く感じた。

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