小さな町から米大統領への「原爆投下謝罪」決議
東京の栗原淑江さんか届いた「自分史通信ヒバクシャ」に添付された資料の中に大分県の宇佐市議会が「アメリカ大統領に原爆投下への謝罪」を求めた決議文があった。
栗原さんは一ツ橋大学の石田忠教授の下で被爆者の体験聞き取り調査に取り組み、後に日本被団協の事務局で被爆者の相談事業に携わってきた。14年前からは被爆者の声を次世代に繋ごうと「自分史通信ヒバクシャ」を発行。被爆者に自分史の発掘・執筆を促し、被爆者9条の会にも取り組んでいる。
その「自分史通信」178号に~小さなUSA(宇佐市)から大きなUSA(米国)へ~の記事で、宇佐市議会が9月21日の本会議が全会一致で行った上記「議決」を紹介している。
私は残念ながらこの宇佐市議会の決議を全く知らなかった。
一地方都市の議会がアメリカ大統領に「広島・長崎への原爆投下の謝罪を求める決議」とは唐突な感じがしないでもない。
しかし、その背景には太平洋戦争中海軍航空隊があった宇佐市は米軍の爆撃で航空隊員をはじめ市民が巻き添えで死亡するなどの被害を受け、「戦争遺産」の保存など長年市民の平和活動は地道に取り組まれてきた歴史があると言う。この決議の発端は長崎で被爆二世の証言を聞いた一市議の発案から具体化したものだと言う。
決議は「原爆投下は国際法違反行為であるにもかかわらず、米国政府からは今日まで一度の謝罪もない。アメリカの言う原爆投下は戦争終結の方法で大儀であるとの見解は断じて容認できない」として“核廃絶”を訴え、米国大統領に広島・長崎に出向いて謝罪するよう求めている。
日本政府は最近の国会議員の質問趣意書に対して「先の大戦後、米国政府に直接抗議したことは確認されていない」と答え、あわせて「米国に謝罪を求めるよりも核兵器のない平和で安全な世界を目指して現実的かつ着実な核軍縮努力を積み重ねていくことが重要」と、今後も謝罪を求めない意向を明らかにしている。
しかし、地方議会のこうした決議は極めて異例で、宇佐市議会は全国の自治体議会に働きかける構えのようだ。小さなUSA(宇佐市議会)から声を上げ大きなUSA(米国大統領)にどのように届くかどうか。
はたして、広島市議会に働きかけがあったかどうか判らないが、宇佐市議会のユニークな平和活動の今後の取り組みに期待したい。
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