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2007年10月20日 (土)

城山三郎の「自衛隊論」

 書店の新刊本コーナーにこの春亡くなった城山三郎氏に関する著書が目立つ。
この10年、雑誌に掲載された随筆40編をまとめた「嬉しうて、そして・・」を読んだ。
 
 彼は海軍に志願し戦争末期の一時期、呉の郷原に駐留していた。彼の「私の履歴書」の記述によると「特攻」攻撃の訓練を始めていた。しかし「陸海軍の仲が悪かったせいもあり、私たち海軍の少年兵は、陸軍の根拠地である広島への派遣だけは、おかげで免れた。人生何が幸いするかわからぬと、しみじみ思いながら・・・親元に帰った」と当時多くの軍人が各地から広島に救援のため駆けつけているが、入市被爆することなく郷里の名古屋に復員している。

 その著書の中に‘04年2月号の文芸春秋に掲載された一文に、自衛隊のイラク派遣の時期に「自衛隊」について述べている。

 昭和39年9月26日東海地方を襲った伊勢湾台風の時、彼は朝日新聞に依頼を受け被災地のルポ記事を書いた。その中で、町中に多くの死体が山積みされ、行政が大混乱の時
「自衛隊は何のためにあるのか。こういう災害時こそ出動すべきではないか」と書いた。

 記事のせいかどうか全国の自衛隊が出動して救助にあたり住民から感謝され、これが以後の雲仙普賢岳の噴火や阪神大震災などの自衛隊の災害派遣のはしりとなったようだ。

 『それまで私は「自衛隊は軍隊」と考えていました。・・・しかし、これを境に、自衛隊は軍隊と違う、自衛隊は人を助ける組織であると認識を改めたのです。・・・
自衛隊は軍隊とははっきり違います。軍隊組織に似ているが、性格は全く違う。軍隊は人を殺す組織です。それに対して人を殺すのではなく、人を救う使命を持つ組織というユニークさにおいて、日本の自衛隊はおそらく世界でも例を見ない存在です。私はこれを自衛隊の誇るべき伝統だと思っています。』

 イラクへの派遣は自衛隊の本義を変えてしまうような重大な決定で、小泉首相は決定前に自ら自分の足で現地を歩き、自衛隊が人殺しをしないですむことを確かめるべきだった。
人道復興支援を掲げた派遣であるなら武器を持っていくべきではないと主張している。

 戦争体験を通して平和主義に徹する言論人としての姿勢が強く滲んでいる。
国会では「テロ特措法」(新法)をめぐる論戦がはじまる。自衛隊の性格・本義につい改めて議論を深める時ではないだろうか。

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