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2007年9月11日 (火)

いま注目、宮本常一

日本中をくまなく歩いて、庶民の生活を記録した民俗学者、宮本常一が生まれて今年で100年。上滑りの現代、にわかに注目が高まっていることがうれしい。
 東京新聞9月2日号サンデー版に特集が組まれた。東京で、である。
ノンフィクション作家の佐野眞一氏は、「時ならぬ宮本への関心の高まりは、
時代のほうがやっと宮本に追いついてきた証しに見える。言葉を変えれば、今という時代の絶望的な暗さと表裏の関係にあるように思えてならない」と述べ
とどまるところを知らない日本人の精神の劣化のなか、一過性のブームに終わらせてはならないと、指摘している。

 1907年、山口県周防大島に生まれた宮本常一は、15歳で大阪へ行く。30歳を過ぎて、全国の民族調査を思い立ち、以後30年余、地球を4週する距離16万キロの行程を踏破する。汚れたリュックを背負い、こうもり傘をぶら下げて歩く姿は、しばしば、富山の薬売りに間違えられたという。

 こうした地道な努力を支えた裏に、著名な二人がいた。ひとりは民俗学の祖といわれる柳田国男氏、今一人は、実業家渋沢敬三氏だ。ふたりとも物心両面から宮本を支えた。とりわけ渋沢の私邸では、長年民衆の生活や文化に関する調査を行った。

 宮本の実績は、いうまでもない。
 庶民の暮らしを記録するため、古老からの聞き取りに精力を費やした。
「周防猿回し」や「佐渡の鬼太鼓(おんでこ)」など郷土芸能の興隆に尽くした。
また、対馬や五島列島など離島振興にも努めた。その記録は、10万枚におよぶ
写真と50巻の著作にしたためられている。

 15歳で故郷を離れる際、父親善十郎が「10か条」の言葉を送った。~詳細は
著作「民俗学の旅」を参照~その4条に「時間のゆとりがあったら、できるだけ歩いてみることだ」という条項がある。ハッとした。
 ジャーナリストの端くれの頃、真実に迫ろうと思ったら歩け!と教えられたことがある。人の営みとその心に迫ろうとしたら歩けということを、宮本は父から教えられて愚直に歩き続けたのだと思う。

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