逆学歴詐称
以前大阪市役所職員の学歴詐称が問題になったことがある。受験資格が高卒となっているのに、大学or短大卒を高卒と偽って合格したというのだ。これを逆学歴詐称というようだ。その対象者となる965人に対し、大阪市役所は1ヶ月の停職処分としたという。なにかおかしい。
さらにおかしいと思うのは、YAHOOのクリックリサーチによれば、この大阪市役所の1ヶ月停職処分に対して、甘いと答えた人が44,473人中、32,999人だという。実に75%の人が甘いと答えているという。
高卒以上なのに、実は高卒ですと偽っていたこと自体が駄目だというのはわかる。しかし大卒ということは、高校は卒業しているということだ。高卒程度のレベルの仕事を、大卒の職員がやって、なんで駄目というのだろうか。高卒者の仕事を奪うからというのであろうか。
アメリカでは、ちょっと会社がおかしくなると、すぐリストラする。博士号を持っていても、首になってしまうことがよくある。次の就職先が決まるまでの間、タクシーの運転手をしているということはざらにある。
こうしたことと、今回のことは同じではないだろうか。博士が運転手になっては駄目というなら、それこそ逆差別ということになる。日本は意外とこうした逆差別が多い国のようだ。
高卒でなければ駄目だということになると、就職に不利だからと、大学にいくのはやめようということになりかねない。結果として、それは日本の社会全体としては、大きな損失をしているということではないだろうか。
先日の新聞に、大学進学理由として、半分以上の人が、学歴取得のためとしていた。別にそれだっていいではないか。それはそれで必ずなんらかの意味があるのだというくらいの大らかさが必要だろうと思う。通常皆が皆、そんなに明確な目的を持って、大学に進んでいるわけではないだろうと思う。4年間遊んでいたとしても、しばらくして、そうしたチャンスを与えられたことに対して感謝し、少しは社会のためになれればいいと思ってくるのではないだろうか。
広島市では、今回のような逆学歴詐称については全く問題にならなかった。その理由は極めて簡単だ。広島市では、保育士や看護士等を別にして、全ての職種について学歴不問としているのだ。いつの頃からそうなったかは知らないが、こんなところにも、広島市の先見性と見識の高さが窺える。不思議な都市だ。
今、日本ではなまじ博士号をもっている故に、就職先がないポストドクターが社会問題化しつつある。東大の博士課程に進学する日本人学生はへり、今や東大は外国人留学生に占拠されようとしているとも聞く。
逆学歴詐称を問題にするより、こうしたことのほうが問題だろう。いま日本に必要なことは、いかに社会全体の教育水準を高めていくかを考えるべきだと思う。










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