広島ブログランキング

  • 広島ブログ
無料ブログはココログ

« 被爆教師江口保さんと広島修学旅行  | トップページ | 広島市景観100選(3) »

2007年6月16日 (土)

密造酒守った老婆

 昔むかし、といっても敗戦直後物のない時代の中国山地。
山奥の農家に、警官と税務署員がやって来た。
 家にいた婆さんに「おいおい、この辺でサケを作っとろうが」と話しかけた。密造酒のドブロクの摘発だ。
 老婆は答えた「はいはい、作っとります」。「そこへ案内してくれんか」「はいはい分かりました。じゃが、まもなく孫が学校からかえるんで、いま飯を炊いとります。留守中に火が出ちゃいけませんけえ隣りへ言うときます。ちょっと待っとってください」
 「やれ、お待たせしました。では行きましょう」。婆さんは役人を案内して
山奥へ時間をかけて歩く。「まだか」「もう少しの辛抱です」・・・・。
 「お疲れでした。ここでがんす」婆さんはタケ藪を指差す。
「サケを作っとるのはどこじゃ」「え?、あんたらサケ言うちゃった?。わしゃ
耳が遠いけえ、タケに聞こえた」「立派なタケでしょうが・・・」
「サケやなんかあ作っちゃおりませんで」「・・・・・やられた」と気づいたときは後の祭り・・・そこへ婆さんの追い討ち「久しぶりに山坂歩いたらくたぶれて
もう足がゆうことをきかん。すまんが役人さん、ワシを背負うて帰ってくださらんか」・・・いっぱい食わされた役人は、これに懲りて二度とこの村にはやって来なかった。
 この日、ドブロクのひと壜たりとも役人に摘発されることはなかった。留守を頼みに隣へ行った婆さん「税務署が来た。今から奥の竹やぶへ連れて行くけえ、大急ぎでみんなで隠せ」と手配していたのだ。メデタシ、メデタシ。
 農村記者時代に教わった、宝物の民話です。

*お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。

« 被爆教師江口保さんと広島修学旅行  | トップページ | 広島市景観100選(3) »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

酒は猿でも木のまたにつくります。一日くたくたに働いた庶民の
夕べの唯一の憩いでした。
 あの、「どぶろく」といわれた白酒はうまい・・・
すこし前まで広島市内ででも造られていました。
一本1000円でした。
生で
たえず醗酵しているので、夜中に「ポン」と栓が自然に抜けるので
あわてて駆けつけて、ついでにもういっぱい、頂戴したものです。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/211008/15446310

この記事へのトラックバック一覧です: 密造酒守った老婆:

« 被爆教師江口保さんと広島修学旅行  | トップページ | 広島市景観100選(3) »

関連書籍

  • サイフもココロもハッピーに!ちょびリッチ
2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30